インフォメーション

2019年12月の神奈川全県模試をふりかえって《今後2ヶ月の学習》

 中学3年生のみなさんは、中学校での進路面談が終了し、受験する高校がほぼ確定して、いよいよ志望校の合格に向けてラストスパートをかけている頃と思います。公立高校、私立高校、あるいは国立高校など、受験する高校はすべて合格する気持ちでがんばりましょう。

 この時期の学習では、「苦手分野の克服」と「実践的な問題の演習」の2本柱を並行して進めていくことが大切です。「苦手分野の克服」では、自分自身が苦手としている単元について、参考書や問題集などを利用して、ひたすらその単元の問題を解きましょう。そして、解いたあとに丸つけをしながら、覚えるべきことがらを関連付けることを、ノートなどにまとめたりして必ずその日のうちに行い、次にその単元の問題が出題されたとき、確実に得点できるようにしましょう。次に「実践的な問題の演習」では、「過去問」を徹底的に解きましょう。公立高校であれば、現在の入試制度になってから7年が経過したので、平成25年度の問題から始めて、少なくとも1日1教科、すなわち30日間以内(約1か月以内)で終了するように解きましょう。そして、解いたあとに丸つけをしながら、まちがえていたり、わからなかったり、ヤマカンで当たったりした問題について、知識がたりなければその場で知識としてきちんと覚え、その知識の周辺事項も関連させて覚えましょう。面倒に思われがちですが、知識を関連付けて覚えておくと忘れにくくなり、その後の得点が飛躍的に伸びることがあります。また、解き方がわからなければ、解説を読んだり、友だちや先生に聞いたりして、納得したうえでその解き方を頭の中に入れ、似たような問題を数問解き、次に同様の問題を解くときには、その解き方をすんなりとあてはめることができるようにしましょう。

 このように、自分自身の得点力を自分自身で向上させていく過程は、今後、みなさんが高校に入学したあとも必ず役に立ちます。公立高校入試まであと約2か月であり、あせる気持ちがあるかもしれませんが、時間をかけるべき対象はそんなに多くありません。「今、しっかりと理解しておこう」と思った内容は、その場で、じっくりと、1つ1つ着実に身につけていきましょう。

 12月に実施した神奈川全県模試では、知識を深く掘り下げる問題や、いろいろな事項を関連付けて思考する問題を、比較的多く出題しました。全体の平均点は、以下の通りです。

英語:36.3点 数学:50.0点 国語:49.8点 理科:42.3点 社会:45.5点 計:224.0点 特色検査:50.2点

 各教科の一問ごとの正答率から、正答率が低かったものを中心に、出題の内容や求める力などを以下に記載い
たします。ぜひ参考にしてください。

①[英語]問1(ウ)No.2 正答率13%〔リスニング〕英文を聞いて適する語を書く
②[英語]問4(エ) 正答率19%〔対話文読解〕内容が一致するものを選ぶ
③[数学]問4(イ) 正答率16%〔関数〕2つの水面の高さが同じになる時
④[数学]問5(イ) 正答率13%〔確率〕n/mが整数となる確率
⑤[国語]問三(カ) 正答率18%〔文学的文章の読解〕文章全体の理解
⑥[国語]問五(イ) 正答率14%〔資料等の読解〕グラフと文章の理解と記述
⑦[理科]問5(エ) 正答率24%〔化学分野〕未反応の質量と必要な塩酸の体積
⑧[理科]問6(イ) 正答率12%〔生物分野〕気孔の数に関する記述
⑨[社会]問1(イ) 正答率14%〔世界の地理〕ワルシャワの雨温図と農業
⑩[社会]問1(ウ) 正答率12%〔世界の地理〕一周した時に通る地点と緯度
⑪[特色検査]問3(ウ) 正答率10%〔論理〕4×4のマス目を条件にしたがって通るルート
⑫[特色検査]問4(ウ) 正答率 8%〔社会〕国際的な環境問題への取り組みとして正しいものを選ぶ

 神奈川県入試では、①のような聞き取った内容を別の表現に換える問題が連続して出題されています。正答の「art」に該当する表現は「...like drawing pictures or making something with interesting ideas」でした。②のように1文の中に動詞が2つ以上ある場合は、その文に接続詞、関係代名詞が使われていると考えて取り組
みましょう。この問題では、「あなたが撮った写真」を「a picture which you took」と、関係代名詞を使います。関係代名詞や分詞を使った後置修飾は入試に頻出です。③では、すでに図に示された水そうAの数量変化に加えて、水そうBの数量変化の線を書き加えることが出来れば正解できます。「7cmまで水が入っている」や「毎分3/2cmの割合で高くなり」を式にします。④の確率は全部で36通りになります。手間を惜しまずにすべて書き出してみると、必ず正解が見つかります。⑤のような4択問題では、選択肢の内容と本文を照合して〇×を付けていきます。選択肢では本文の表現を言い換えている場合が多いので注意が必要です。⑥の記述形式の出題は、前回も正答率が低くなっていました。問題文、設問の条件、複数の資料を読み取り、さらに解答づくりに試行錯誤し、推敲する時間も必要になります。十分な時間を確保できるよう、問四までのペースに注意しましょう。⑦は、直前の(ウ)をヒントに、発生した気体Qの質量を計算して、表に整理してから考える問題です。2つの物質が過不足なく反応するときの質量を求めるためには、表やグラフを活用する力が必要になります。⑧は気孔の数と蒸散の知識から解ける問題ですが、表を読み取るときに、グリセリンを塗っていない側では蒸散がおこなわれているという点を見落とさないようにしましょう。⑨温帯には、温暖湿潤気候、地中海性気候、西岸海洋性気候の3つの気候区分があり、その気候的特徴の違いから、農牧業にも違いがあります。西岸海洋性気候は、温帯の中でも比較的緯度の高い地域にあり、夏はさほど暑くなりませんが、冬も冷帯のように寒くなることはありません。牛・豚などの飼育と穀物の栽培を組み合わせた「混合農業」がさかんです。⑩a地点を通る経線は、日本の標準時子午線と同じ東経135度の線なので、覚えておきましょう。したがって、この経線を北に進むと、日本からは地球の反対側になるブラジルの大西洋沖を通過するので、e地点が正答になります。また、e地点は、ブラジル北部を通過する赤道から数えると、南緯60度であことがわかります。a地点も同様に赤道から数えると、e地点よりも緯度の低い南緯45度になります。⑪では、条件から正答を絞る手法が役立ちます。まず、スタートからゴールへの道のりが何通りあるのか探ります。次にマス目の数字1~15から進み(曲がり)方が何通りあるのかを探ります。両者を照らし合わせると、正答が見つかります。⑫詳しい知識は解説に譲りますが、国際的な環境問題への取り組みとして、気候変動枠組条約(京都議定書やパリ協定など)、持続可能な開発目標(SDG's)のおおまかな内容は理解しておきましょう。

 高校入試は、みなさんにとって1つの通過点に過ぎませんが、絶対に合格する意識をもって学習を進めていきましょう。このような意識をもって目標に向かうことで、みなさんは精神的にも鍛えられます。わからないことに対して妥協せず、1つ1つを確実に理解して、自分自身に定着させていく行動そのものは、みなさんにとって貴重な経験値として蓄積されていきます。悔いの残らないよう、がんばりましょう。

「模試制作室より」一覧